お薬、湿気で変質するって知ってますか?〜梅雨時の薬の取り扱いガイド〜
- n s
- 6月16日
- 読了時間: 3分
更新日:6月17日

こんにちは、薬剤師の森重やよいです
6月に入り、ジメジメとした梅雨の季節がやってきましたね
この時期、体調を崩しやすいだけでなく、実は「お薬の管理」にも注意が必要な季節なんです
今回は、梅雨時に気をつけたいお薬の保管・取り扱いのポイントを、わかりやすくご紹介します🌿
🌧湿気で“お薬の効き目”が変わることも?
お薬、とくに錠剤や粉薬は湿気にとても弱いものがあります
湿気を吸ってしまい、状態が変わると、品質が変わりお薬本来の効果が発揮できなくなる場合があります
錠剤:表面がベタつく(糖衣錠など)、変色(光感受性医薬品など)、ひび割れ(徐放錠や口腔内崩壊錠、腸溶錠など)
粉薬:固まる、色が変わる、においが変わる
小児の粉薬は特に、お砂糖が入っているので固まりやすいです また抗生剤は匂いが変わりやすいものがあります
分包薬:袋の中で水分を吸収し、見た目が変わる事があります
だからこそ、「湿気対策」が医薬品の効果を安心して発揮させるためにはとっても大切です
🏠おうちでできる湿気対策【基本の3つ】
① 保管場所は“高温・多湿”を避ける
NG:多湿
キッチン、洗面所、冷蔵庫の近く、車の中、浴室の近く、冷蔵庫の中(食品に含まれる水分で意外と多湿です)
おすすめ:タンスの引き出し、リビングの棚、寝室の引き出しなど
※冷所保存品(小児のシロップ剤、坐薬、冷所保存が指示されている医薬品など)は冷蔵庫に入れてください
一般的な目薬、湿布薬、軟膏、普通のお薬(漢方薬を含む)は冷蔵庫保存はおすすめしません
② 分包薬は“外装ごと保存”+チャック付き袋で保護
処方された分包のお薬(1包ずつ包装されたもの)は、
元の袋に入れて、密閉できるチャック袋や缶に入れておくと安心です(乾燥剤も一緒に入れておくと完璧です)
湿度が高い部屋では、袋の中まで湿気が入りやすいのでご注意を!
③ 服用前に異変がないかチェック
✅ベタついていないか?
✅錠剤にヒビが入っていたり崩れていないか
✅色が褪色したり、白い錠剤が黄色っぽくなっていたり、変なにおいがしないか?
✅粉薬が固まって、ばらけない状態になっていないか?
「なんか変かも?」と感じたら、飲まずに薬局に持ってきてくださいね✨
小児の粉薬は固まっていても薬効に変わりがない場合が多いですが、明らかに異臭がしたり、色が変わってしまった時はご相談ください
👵👶高齢の方・お子さんがいるご家庭では…
できれば湿度計を設置して、目で見える湿気対策を
粉薬は小さな容器に移し替えず、分包されたまま保管が安心です
飲み忘れを防ぐ工夫(ピルケース+乾燥剤、お薬カレンダーの利用など)もおすすめです!
🌼さいごに
梅雨時期の体調管理とともに、
「お薬の体調管理」も、そっと気にかけてみてくださいね
薬局では、お薬の保存に関するご相談もいつでも受け付けています
大切なお薬を、安心して使っていただけるようにサポートいたします💊✨
☘️締めの一言
お薬の“元気”を守るのも、健康づくりの第一歩
じめじめした季節も、上手に乗りきっていきましょう☺️
